電子レンジを使った瞬間、動画が止まったら家族から「またWiFi切れた」、そんなストレスが
続いていないだろうか。
原因は、電子レンジとWiFiが同じ2.4GHz帯を使うことで起きる電波干渉かも知れない。
ただし、アルミホイルなど不確かな対策から始めると、時間だけを失いやすいので
最初に試すべきは、5GHzへの切り替えだ。
この記事では、原因の見分け方から効果の高い7つの対策まで順番に解説する。
電子レンジを使っても、動画や会議が止まりにくい環境を取り戻そう。
電子レンジ|使うとWiFiの電波が悪くなる理由

電子レンジを使った瞬間だけ動画が止まるなら、原因は2.4GHz帯の電波干渉である可能性が高い。
電子レンジは約2.4GHzの電磁波で食品を温めるが、家庭用WiFiの2.4GHz帯も近い周波数を使うため
加熱中に強いノイズが入りやすい。
ただし、WiFiが遅い原因をすべて電子レンジのせいにするのは早い。
回線の混雑、ルーターの不調、設置場所、接続台数でも似た症状が起きるので
「電子レンジを動かした時だけ乱れるか」を確認し、原因を確かめよう。
電子レンジとWiFiは同じ2.4GHz帯を使っている
2.4GHz帯は、WiFi専用の周波数ではないが、Bluetooth機器、一部のコードレス電話、ワイヤレス機器なども
使っている。
そこへ電子レンジの強いノイズが加わると、WiFi側はデータをうまく受け取れず、再送を繰り返す結果となり
速度低下や一時切断が起こる。
症状は、動画の停止だけではなくオンライン会議の音声が途切れたり、ゲームの反応が遅れたり
スマート家電が一時的に切れる場合もある。
電子レンジを止めると元に戻るなら、2.4GHz帯の干渉が濃厚だ。
5GHz帯は電子レンジの影響を受けにくい
5GHz帯は、電子レンジが使う周波数と重ならないため、加熱中でも通信が乱れにくい。
電子レンジ対策で最初に5GHzへの切り替えをすすめるのは、設定変更だけで原因そのものを
避けられるからだ。
ただし、5GHzは壁や床などの障害物に弱く、ルーターと同じ部屋では速くても、離れた部屋では
電波が弱くなったりする。
5GHzへ変えれば必ず家中が快適になるわけではないため、利用場所に合わせた使い分けが必要になる。
実測でも2.4GHz帯だけ速度が大きく落ちている
INTERNET Watchの検証では、電子レンジを使っていない時の2.4GHz帯は160.2Mbpsだったが
電子レンジを動かすと86.3Mbpsまで低下し、速度は約46%落ちている。
一方、5GHz帯は868.0Mbpsから869.2Mbpsで、ほとんど変化していない。
測定環境によって数値は変わるが、「2.4GHz帯は影響を受けやすく、5GHz帯は受けにくい」と
いう違いは分かりやすい。

出典:「WiFiは電子レンジで速度が落ちる」を実験したら本当だった!(INTERNET Watch)
電子レンジの使用中だけ2.4GHzが遅くなるなら、回線契約を変える前に5GHzを試す方が合理的だ。
費用をかけずに原因を避けられるため、対策の順番を間違えにくい。
電子レンジでWiFiが切れる時の7つの対策

対策は、費用がかからず効果が出やすい順に試すのがいい。
いきなりルーターや電子レンジを買い替える必要はない。
まずは5GHzへの切り替えと、置き場所の見直しから始めよう。
| 対策 | 効果 | 手間 | 費用 |
|---|---|---|---|
| 5GHzへ切り替える | 大きい | 少ない | 0円 |
| 電子レンジから離す | 高い | 少ない | 0円 |
| 置き場所を直す | 環境による | 少ない | 0円 |
| チャンネルを変える | 環境による | 普通 | 0円 |
| 有線LANでつなぐ | 大きい | 普通 | ケーブル代 |
| 中継器・メッシュを使う | 高い | 普通 | 機器代 |
| 古い機器を見直す | 根本改善 | 多い | 買い替え費用 |
①|WiFiを5GHz帯へ切り替える
もっとも手軽で、効果を確かめやすい方法だ。スマホやパソコンのWiFi設定を開き、5GHz側のSSIDを選ぶ。
パスワードはルーター本体の側面や底面に記載されていることが多い。
一度接続すれば、次回から自動でつながる。ただし、端末が電波の強い2.4GHz側へ戻ることもある。
再び切れるようなら、現在接続しているSSIDをもう一度確認しよう。
②|電子レンジとルーターの距離を離す
ルーターを電子レンジの横やキッチン棚に置いているなら、場所を変えよう。
距離が近いほどノイズの影響を受けやすい。
電子レンジとルーターの間に金属製の棚や大型家電がある配置も避けたい。
見落としやすいのが、スマホやパソコンの位置で、キッチンで動画を見ながら料理する場合
端末そのものが電子レンジの近くにある。
ルーターを移せなくても、端末を少し離すだけで改善することがある。
③|WiFiルーターの置き場所を見直す

ルーターは、家の中心に近く、床から1〜2mほど高い場所へ置くと電波が広がりやすい。
床への直置きテレビ台の奥、金属製ラックの中、家具と壁のすき間は避けよう。
- 電子レンジや冷蔵庫の近くへ置かない。
- 金属製の棚や箱の中へ入れない。
- 床へ直接置かない。
- 周囲に物を積み上げない。
- 家の端より中央に近い場所を選ぶ。
置き場所を50cm変えただけでも、電波状況が変わる場合があるので、買い替えを考える前に
複数の場所で試してみよう。
④|2.4GHz帯のチャンネルを変更する
5GHzを使えない端末では、2.4GHz帯のチャンネル変更が効く場合がある。
近所のWiFiと同じチャンネルへ集中すると、電子レンジ以外の混雑まで重なり、通信がさらに不安定になる。
まずはルーターの自動設定を使い、改善しない場合は管理画面から1・6・11を順番に試そう。
設定を変えたあとは、同じ場所と時間帯で動画再生や速度測定を行い、もっとも安定する番号を選ぶ。
チャンネル変更は、電子レンジのノイズを完全に消す方法ではないが、周辺WiFiとの重なりを減らす
対策なので、5GHzへの変更より優先度は下がる。
⑤|テレビやパソコンを有線LANでつなぐ

有線LANは電波を使わないため、電子レンジの干渉を受けないが、テレビ、ゲーム機、デスクトップパソコン
など、場所を動かさない機器に向いている。
すべての機器を有線化する必要はなく、オンライン会議に使うパソコンや、動画を止めたくないテレビだけでも効果があるので、LANケーブルはCat6以上を選べば、一般家庭の利用では十分だ。
⑥|中継器やメッシュWiFiを利用する

5GHzへ切り替えた結果、離れた部屋まで電波が届かなくなった場合は、中継器やメッシュWiFiを検討しよう。
中継器は比較的安く導入しやすいので、WiFiは複数の機器が連携し、家全体を広くカバーしやすくなる。
ただし、子機を電子レンジの近くへ置くと、2.4GHz帯の干渉を受けやすく、親機と利用したい部屋の中間で、スマホのWiFiマークが2本以上立つ場所を目安に設置しよう。
古いルータを買い替える|WiFi6E/7なら6GHz対応で干渉を回避
ここまで試しても改善しないなら、ルーター自体が古い可能性がある。
5年以上前の機種や、2.4GHzしか使えないルーターなら、買い替えも選択肢だ。
特にWiFi6E・WiFi7対応ルーターは、2.4GHz・5GHzに加えて「6GHz帯」が使える。
6GHzは電子レンジが出す2.4GHzのノイズと帯域が重ならないため、そもそも干渉を受けない。
ただし、6GHzを使うにはスマホやパソコン側もWiFi6E/7に対応している必要がある。
対応端末がないうちは、まず5GHzへの切り替えなど0円の対策を先に試す方が、無駄な出費を抑えにくい…
ではなく抑えやすい。
自分のルーターは5GHz対応?5つの確認とバンドステアリングの設定

※L13では、スマホに2.4GHz用と5GHz用のWiFiが表示される。SSIDの末尾に「5G」が付いている
「SPWH_L13_XXX5G」が5GHz用だ。
①|ルーター本体のラベルを見る
本体の側面や底面にあるシールを確認
- 「5GHz」
- 「IEEE802.11a」
- 「IEEE802.11ac」
- 「IEEE802.11ax」
このどれかが書かれていれば、5GHz対応の可能性が高い。
一方で、IEEE802.11b/g/nだけなら、2.4GHz専用の場合があるが、11nは5GHzにも対応できるため
型番での確認が確実だ。
②|SSID名を確認する
スマホやパソコンのWiFi一覧を開き、次のようなSSIDが出ているか見る。
スマホやパソコンのWiFi一覧を開き、次のようなSSIDが出ているか?
〇〇-5G〇〇-A〇〇-5GHz
5GHz側のSSIDが表示されれば、ルーターは5GHzに対応している。
ただし、バンドステアリングが有効だと、2.4GHzと5GHzが同じSSIDにまとめられている場合もある。
③|型番を検索する
ベルにある型番を確認する。
- WSR-〇〇
- Aterm WG〇〇
- Archer〇〇
型番と「5GHz」を一緒に検索し、メーカー公式の仕様ページを見る。
確認する項目は「対応規格」または「無線LAN規格」だ。
④|ルーターの設定画面を見る
管理画面へ入り、次の項目があるか確認する。
管理画面へ入り、次の項目があるか確認する。
- 5GHz設定
- 5GHz SSID
- IEEE802.11ac
- バンドステアリング
- 無線LAN 5GHz
5GHz設定が「無効」になっている場合は、有効へ切り替える。
ルーターが5GHz対応でも、スマホやパソコン側が古いと5GHzのSSIDは表示されない。
そのため、別の新しいスマホでも5GHzが表示されるか確認すると、ルーター側と端末側のどちらが原因か切り分けやすい。
ルーターが5GHz対応でも、スマホやパソコン側が古いと5GHzのSSIDは表示されない。
そのため、別の新しいスマホでも5GHzが表示されるか確認すると、ルーター側と端末側のどちらが原因か、切り分けやすい。
⑤|L13バンドステアリングの設定方法(5GHzに固定したい場合)
- スマホまたはPCをL13のWiFiに接続 ブラウザを開く 。
- アドレス欄に 「192.168.0.1」 と入力 。
- Speed WiFi HOME設定ツールにログイン 。
- [WiFi設定]を開く 。
- [基本設定]を開く 。
- [適用]を押して設定完了。
- [バンドステアリング]を「OFF」にする 。
アドレス欄に 「192.168.0.1」 と入力

WiFi設定を開く

基本設定を開く

バンドステアリングをOFF

5GHzへ切り替え方法を端末別に確認しよう

5GHzへの変更は、端末のWiFi設定から接続先を選び直すだけだ。ルーター本体のラベルを見て
5GHz側のSSIDとパスワードを確認してから進めよう。
5GHzへ切り替える方法
iPhoneは「設定」から「WiFi」を開き、5GHz側のSSIDを選択する。
Androidは「設定」から「ネットワークとインターネット」へ進み、「WiFi」または「インターネット」を
開いて接続先を選ぶと、項目名は機種によって多少異なってくる。
パスワードを入力して接続したら、電子レンジを動かして動画が止まらないか確認しよう。
以前の2.4GHz側へ戻る場合は、そのSSIDの自動接続を一度解除すると切り分けやすい。
Windowsパソコンで5GHzへ接続する
画面右下のネットワークアイコンをクリックし、WiFi一覧から5GHz側のSSIDを選ぶ。
「自動的に接続」にチェックを入れて接続すれば、次回以降も同じSSIDへつながりやすい。
5GHz側のSSIDが表示されない時の確認項目
- ルーターが5GHzに対応しているか。
- ルーターの5GHz機能が有効になっているか。
- スマホやパソコンが5GHzに対応しているか。
- 2.4GHzと5GHzが同じSSIDへまとめられていないか。
バンドステアリング対応ルーターでは、2つの周波数帯が同じSSIDで表示される場合がある。この場合はルーターが接続先を自動で選ぶため、管理画面から周波数帯の設定を確認しよう。
5GHzへ切り替える時に知っておきたい注意点

5GHzは電子レンジに強い一方、距離と障害物には弱い。2.4GHzと5GHzの違いを知らずに切り替えると
「電子レンジでは切れなくなったのに、別の部屋でつながらない」という状態になりやすい。
| 比較項目 | 2.4GHz帯 | 5GHz帯 |
|---|---|---|
| 通信速度 | 比較的遅い | 比較的速い |
| 届く距離 | 遠くまで届きやすい | 短い傾向 |
| 壁や床 | 回り込みやすい | 遮られやすい |
| 電子レンジの干渉 | 受けやすい | 受けにくい |
ルーターと同じ部屋では5GHzを使う
動画視聴、オンライン会議、ゲームなど、速度と安定性を優先したい機器は5GHzが向いている。特にキッチンの近くや、電子レンジを頻繁に使う部屋では効果を感じやすい。
離れた部屋では2.4GHzも使い分ける
壁を何枚も挟む部屋や、ルーターから遠い場所では2.4GHzの方が安定する場合がある。どちらか一方に統一せず、使う場所に合わせて切り替えるのが現実的だ。
家族のスマホへ両方のSSIDを登録しておけば、利用場所に応じて変更しやすい。自動で適切な周波数帯へ振り分けるバンドステアリング機能がある場合は、ルーター側の設定も確認しよう。
アルミホイルの反射板は効果ある?

アルミホイルを使った反射板は、金属の性質を利用して電波の向きを変える方法だ。
ルーターの後ろへ曲面状に置くと、特定方向の電波が強くなる可能性はある。
電波の向きを調整する効果は期待できる
電波を届けたい方向へ反射板を向ければ、受信状態が改善することも。
ただし、強くした方向の反対側は弱くなりやすいので、家全体のWiFi環境を改善する方法ではなく、
効果は部屋の形や設置角度に左右される。
電子レンジ対策としての優先度は低い
アルミホイルは電波の向きを変えるだけで、電子レンジが出すノイズそのものは消せない。
5GHzへの変更、距離の確保、置き場所の見直し、有線LANを先に試した方が確実だ。
ルーター本体をアルミホイルで包むのは避けよう。通信を遮るだけでなく、放熱を妨げるおそれがある。
試す場合も、反射板としてルーターの後方へ置き、通信状態を確認しながら角度を調整する
程度にとどめたい。
古い電子レンジなら買い替えた方がいい?

古いという理由だけで、WiFi干渉が強くなるとは言い切れない。
使用年数だけを基準に買い替える必要はないが、ドアや金属メッシュの変形、開閉部分の破損
異音や異臭がある場合は注意が必要だ。
外観や動作に異常がないか確認する
- ドアが閉まりにくい。
- 金属メッシュや本体が変形している。
- 加熱中に異音や異臭がする。
- 途中で停止することが増えた。
- 火花や焦げ跡が見える。
以上の異常がある場合は使用を中止し、メーカーや販売店へ相談しよう。
電子レンジは高電圧を扱うため自分で分解や修理をしてはいけない。
先にWiFi側の対策を試す
買い替えより先に、5GHzへの変更と距離の確保を試そう。
電子レンジが正常でも2.4GHz帯へ干渉することはあるので、WiFi側の設定だけで改善するなら
電子レンジを交換する必要はない。
電子レンジ使用中に電波が不安定になる

接続中のSSIDをもう一度確認する
5GHzへ変更したつもりでも、端末が2.4GHz側へ自動接続していることがある。
WiFi設定を開き、現在つながっているSSIDを確認、必要なら2.4GHz側の自動接続を一度解除する。
ルーターとONUを順番に再起動する
長期間つけっぱなしのルーターは、一時的に動作が不安定になる場合がある。
ルーターとONUの電源を切り、数分待つ。先にONUを起動し、ランプが安定してからルーターの
電源を入れよう。
家中の端末が遅いか確認する
家中の端末が同時に遅いなら、ルーターや回線側の可能性が高い。
1台だけなら、その端末のWiFi設定や不具合を疑う。有線LANでは正常なら無線側、有線でも遅いなら
回線側まで確認範囲を広げよう。
FAQ|電子レンジとWiFiのよくある質問

電子レンジを使うと必ずWiFiは切れる?
必ず切れるわけではない。影響を受けやすいのは主に2.4GHz帯で、電子レンジとの距離、住宅環境、ルーターの性能によって症状は変わる。5GHz帯なら影響を受けにくい。
電子レンジ以外にWiFiへ干渉する機器はある?
Bluetooth機器、一部のコードレス電話、ワイヤレス機器なども2.4GHz帯を使う。使っていない機器の電源を切ると改善する場合がある。集合住宅では近隣のWiFiも混雑の原因になる。
5GHzに変えたら電波が弱くなったのはなぜ?
5GHzは壁や床などの障害物に弱く、遠くまで届きにくいからだ。ルーターの近くでは速くても、離れた部屋では不安定になる。置き場所を変えるか、中継器やメッシュWiFiを検討しよう。
現在2.4GHzと5GHzのどちらにつながっている?
スマホやパソコンのWiFi設定から、接続中のSSIDを確認する。「5G」「A」なら5GHz、「2G」「G」なら2.4GHzであることが多い。表記が分からない時は、ルーター本体のラベルや説明書を確認しよう。
チャンネル変更だけで完全に直る?
完全に直るとは限らない。チャンネル変更は、主に近隣WiFiとの重なりを減らす方法だ。電子レンジのノイズを避けるなら、5GHzへの切り替えや有線LANの方が効果を期待しやすい。
まとめ|5GHzへの切替・アルミホイルは効果限定的で優先度低い

電子レンジを使った時だけWiFiが切れるなら、2.4GHz帯の電波干渉が疑われるので
最初に5GHz側のSSIDへ接続し、同じ症状が出るか確認しよう。
- 5GHz側のSSIDへ接続する。
- 電子レンジとルーターを離す。
- ルーターを高く開けた場所へ置く。
- 動かさない機器は有線LANでつなぐ。
- 遠い部屋は中継器やメッシュで補う。
難しい設定や買い替えから始める必要はなくスマホのWiFi設定を開き、5GHzへ切り替える。
それでも改善しない場合だけ、置き場所、チャンネル、有線LAN、機器の順で確認すれば
無駄な出費を抑えながら原因へたどり着ける。
