【効果なし?】Wi-Fi中継器|劇的に速度が変わる3つの見直し術

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「Wi-Fi中継器を設置したのに、通信速度や安定性がほとんど改善しない
このような、お悩みを抱えていませんか?

要するに、Wi-Fi中継器が効果を発揮しないのは、初期不良ではなく、仕組み上の制約や設置・
設定のミスが原因となるケースが大半なのです

多くの中継器は、親機の電波を受信してから再送信する構造を持っているので、設置場所や
通信方式を誤ると、理論上でも速度が大きく低下します。

この記事では、Wi-Fi中継器を使っても『なんだか効果がない…』と感じてしまう、そのもどかしさの
正体を、仕組みから「ひも解いて」いきます。

なぜ期待したほど、快適にならないのか――その理由を知れば、あなたの「イライラ」は、
きっと納得へと変わるはずです。


さらに、今すぐ試せる改善方法によって、わずかな工夫が速度や安定性を劇的に向上させる場合もあります。

それでも改善が難しい時には、現実的に選ぶべき「次の一手」についても解説します。


『もう我慢するしかない』と諦める前に、試せる改善策を一緒に見ていきましょう。

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目次

Wi-Fi中継器|効果ない?

Wi-Fi中継器の図解

Wi-Fi中継器で「逆に遅くなった」と感じる理由

逆に遅くなったと感じる理由

  • 中継器は電波を「強く」するのではなく、範囲を「広げる」ためのものです。
  • 中継器は親機から受け取ったデータを一度処理してからデバイスに転送するため、通信の工程が一つ増え、仕組み上、速度が低下しやすくなります。
  • 例えば、親機から届く電波がすでに微弱な場所に中継器を置くと、中継器は「低速で不安定な電波」をそのまま家中に広げてしまいます。これではアンテナ表示が最大になっても、実際の通信速度は改善しません。
  • つまり、中継器で速度を落とさずに改善するためには、正しい仕組みの理解と「設置場所」の最適化が不可欠なんです。

中継器が効果を発揮しない具体的な原因と、今日から試せる改善策をわかりやすく解説します。

なぜWi-Fi中継器を入れても速くならないの?

中継器を入れても早く穴らない理由

中継器は「通信速度を2倍にする装置」ではなく、むしろ「通信の効率を半分にするリスク」を抱えた
デバイスなのです

通信速度が上がらない決定的な理由

「アンテナのマークはフルなのに、動画が止まる」という現象が起きるのは、以下の仕組みが関係して
いるからです。

  • 中継器は、親機からの電波を受け取り、それをスマホへ転送するという「バケツリレー」を
    行うので、一つのアンテナで「受信」と「送信」を交互に行うため、通信の待ち時間が発生し、理論上の速度は、半分に低下します。
  • 親機から 100Mbps の速度が出ていても、中継器を経由した瞬間に 50Mbps 以下に
    落ちる場合が一般的なので、親機と中継器の間の電波が弱いと、その「弱くて遅い電波」を
    そのまま中継するため、結果として「アンテナは立っているのに遅い」という状態に
    陥りいるのです。

「電波の強度」と「通信速度」は別物

多くの方が陥る罠が、「電波が届く=速くなる」という誤解です。

  • ポイント
    中継器の役割は「電波の死角をなくす」であり、「速度をブースト(増加させる)」のでは
    ありません。
  • 注意点
    古い規格(Wi-Fi4など)の中継器を最新のルーターに繋いでいる場合、中継器が
    ボトルネック(速度低下の最大の原因)となり、家全体のWi-Fi環境が足を引っ張っている
    ケースも多々あります。

Wi-Fi中継器の効果なし|実感できない4つのNGパターン

なぜ、あなたの家で効果が出ていないのか、主な原因は、以下の4つに集約されます。

4つのNGパターン
  1. 親機からの電波強度が -60〜-65dBm前後以上(スマホで2〜3本以上が目安)を
    確保できる、障害物が少ない方向に置きます。
  2. 高さは、床置きより 棚の上(1〜1.5m) 方が安定しやすいです。
  3. 金属・水・コンクリートの近くを避け(冷蔵庫、電子レンジ、配管の壁、
    ユニットバス付近、アルミ製の棚)などは電波を遮断・吸収します。
  4. 親機との「規格」のミスマッチ
    • 親機が最新の『Wi-Fi6』でも、中継器が古いタイプだと、その性能に合わせて通信速度も
      落ちてしまうんです。

Wi-Fi中継器|劇的に速度が変わる5つの見直し術

中継器は「電波が届かない部屋」に置くものではありません。

親機の電波を「まだ元気に受信できる場所」に置くのが、改善への最短ルートです。

1.親機と中継器|設置場所の「黄金比」

親機よりに設置する理由は、中継器が「弱い電波を拾っても強くしてくれる装置」ではなく、
拾った電波をそのまま運ぶ装置」だからです。

中継器が親機とつながる区間(バックホール)が弱いと、そこが最初から詰まるので、全体が遅くなります。

親機∼中継器の距離感
親機と中継器中間か?やや親機よりが最適です。
5m前後を目安に置きます。
間に二壁以上作らない。
Wi-Fiアナライザーなどで、「電波強度」確認します。

Wi-Fi Analyzerダウンロード(Android向け)

使い方(中継器の置き場所探し)

  • -70dBm以下で置くと、親機⇔中継器がボトルネック(一番遅い部分)になりやすいのです。
  • インストール後、位置情報(Location)権限を許可します。
    (Wi-Fiスキャンに必要な端末が多い)
  • 「Signal meter(信号メーター)」や「AP一覧」で、親機SSIDのdBmを表示。
  • 親機→遅い部屋へ歩き、-60〜-65dBm付近を保てる地点を探すと、その地点が
    「中継器の第一候補」になります。

2.高さが速度を左右する

  • 中継器は床に置かず、棚の上など「高い位置」に設置してください。
  • Wi-Fiの電波は、水を含んだ物体(金魚鉢)や家具、床などの障害物に当たると減衰する
    性質があります。
  • 床から1m以上の高さに置くと、電波の通り道が開け、遮蔽物の影響を受けにくくなります。

3.通信帯域2.4Ghzと5Ghzを使い分ける

  • 5GHz帯(速度重視)
    壁などの障害物がない、比較的近い距離で中継する場合に最適です。
  • 2.4GHz帯(距離重視)
    親機と中継器の間に壁やドアがある場合は、障害物に強いこちらを選択します。
  • ファームウェアの更新
    メーカーが通信の安定性を高める修正プログラムを配布しているので、管理画面から最新の状態か必ずチェックしましょう。

4.SSID(ネットワーク名)の設定を使い分ける

設定方法メリットデメリット
親機と同じSSIDにする移動しても自動で切り替わるので便利です。親機の弱い電波を掴み続けてしまい、中継器に切り替わらない場合があります。
中継器専用のSSIDを作る確実に中継器に接続できるため、速度が安定します。部屋を移動した際に手動でWi-Fiを切り替える必要があるのです。

5.ルーターを活かすなら「有線LAN接続」

有線LAN接続している図解
  • 買い替えを避けたいなら、中継器を「アクセスポイント(AP)モード(※1)」で使うのが
    最強の裏技です。
  • 親機と中継器の間を無線ではなく「LANケーブル」で直接つなぐと
    中継器による速度低下をゼロにでき、安定した電波を遠くの部屋で発信できます。

(※1)通常の中継機は「親機の電波を拾って広げる(無線→無線)」役割ですが、
アクセスポイントモードは「有線LANをWi-Fiに変換する(有線→無線)」役割に変わります。

Wi-Fi中継器 vs 有線LAN比較

Wi-Fi中継器(無線)と有線LANには、それぞれ戸建て特有の課題に対する明確な向き不向きがあり
特に2階・3階建て住宅では、「床・天井」という強力な障害物をどうクリアするかが鍵となります。

接続方式メリットデメリット2階・3階建てでの課題と解決策
Wi-Fi中継器工事不要。安価に死角を解消できる。速度が半減しやすい。設置場所の選定がシビア。課題: 床の遮蔽。真上への電波は弱いため、階段付近への設置が必須。
解決: メッシュWi-Fi対応機を選び、網目状に配置する。
有線LAN速度低下ゼロ。遅延が極めて少なく安定。配線(工事)の手間。移動しながらの利用に不向き。課題: 階をまたぐ配線。壁内配線がない場合、露出配線が見苦しい。
解決: 屋外用LANケーブルや、中継器の「有線バックホール」を活用。

APモードのメリット&デメリット

メリットデメリット
速度低下がほぼない
有線でつなぐため、親機とほぼ同じ速度でWi-Fiが飛ばせます。
配線の手間
親機から中継機までLANケーブルを物理的に
引く必要があります。
通信が極めて安定
無線同士の中継と違い、壁や家電の干渉で接続が
切れないです。
設置場所の制約
ケーブルが届かない場所には
置けない(長いケーブルが必要)。
ルーターの負荷軽減
親機のWi-Fi処理を肩代わりできます。
ルーター機能は使えない
あくまで「Wi-Fiの出口」なので、親機の機能に
依存します。

デュアルバンド&トライバンドの違い

デュアルバンド&トライバンドの違い
デュアルバンド(左側)トライバンド(右側)

デュアルバンド」は、安価な中継器は「2.4GHzだけ」または「5GHzだけ」で通信しますが、
これだと速度が半分に落ちる場合があります。

しかし「デュアルバンド同時接続」対応の機種であれば、親機との通信と、子機(スマホ)との通信を
別々の帯域で、行えるため、速度低下を最小限に抑えられます。


トライバンド」とは、Wi-Fiルーターが3つの周波数帯(電波の通り道)」を同時に利用できる
仕組みです。

一般的なルーターは「デュアルバンド(2つの道)」ですが、トライバンドは、その道をもう一つ増やすと、
通信の渋滞を劇的に減らせます。

最新規格 Wi-Fi 6E/7の場合
最近のモデルでは「2.4GHz + 5GHz + 6GHz」という組み合わせが主流で、全く新しい高速な道が
加わっています。


また、LANケーブルで親機と中継器をCAT6で直結すれば、無線帯域を節約し通信の安定性が向上し、
有線バックホールモードを設定(※1)すると、距離や壁の影響も解消されます。

中継器を有線接続に設定し、速度テストで効果を確認すると安定性を長期間維持できるのです。

配線が可能なら有線化無線だけならトライバンドがおすすめです。

(※1)有線バックホールとは?
中継器にLANポートがある場合、親機と中継器をLANケーブルでつなぐと、劇的に安定します。

どうしてもWi-Fi中継器が改善しない時|次の一手とは?

メッシュWi-Fi


中継器が「電波を中継して距離を伸ばすためのものだとすれば、メッシュWi-Fiは
「複数の端末で網目(メッシュ)のような一つの大きなネットワークを作る」技術なのです。

中継器で感じがちな不満(切り替えの遅さや速度低下)を解消できるのが最大のメリットになります。

メッシュWi-Fi図解

設置場所を調整しても改善しないなら、「中継器の性能の限界」と言えます。

より広い範囲で安定させたいなら、迷わず「メッシュWi-Fi」への乗り換えを検討しましょう。

中継器の限界を知る|いつ買い替えるべき?

  • 中継器は、接続デバイスが増えたり、親機との距離が極端に離れたりすると、
    通信を処理しきれず、パンクしてしまいます。
  • 3階建て以上の住宅で、各階に電波を飛ばしたい。
    • 同時に10台以上のスマホやPC、スマート家電を繋いでいる。
    • 部屋を移動するたびにWi-Fiが途切れる。
  • これらに当てはまる場合、中継器をこれ以上増やしても解決は困難です。

メッシュWi-Fiへの乗り換え検討

  • 家中どこにいてもSSID(Wi-Fiの名前)を切り替える必要がなく、移動しながらの動画視聴やWEB会議も途切れません。
  • 自己修復機能でトラブルに強く、メッシュWi-Fiの各ユニットはお互いに通信し合っているので、もし一つのユニットにトラブルが起きても、他のユニットが自動的にカバーします。
  • メッシュWi-Fi(特にトライバンド機)は「ユニット同士の専用通信路」を持っているため、
    速度が落ちにくい設計になっています。


スクロールできます
メーカー / 機種名価格レンジ(実勢目安)特徴
TP-Link
RE705X
9,300〜11,000円【Wi-Fi6/AX3000】
最高速クラス
5GHz帯で160MHz幅(HE160)に対応。親機の高速通信を落とさず隅々まで広げ、外部アンテナで電波の向きも調整可能です。
バッファロー
WEX-1800AX4
6,000〜8,500円【Wi-Fi 6 / AX1800】
日本の住環境に特化
コンセント直挿しで上の口を塞がないスリム設計で、EasyMesh(※1)対応で設定が容易です。5GHz/2.4GHzの合計4ストリームで安定接続できます。
NEC (Aterm)
W1200EX
4,500〜11,000円【Wi-Fi 5 / AC1200】
超小型のシンプル機
WPSボタンで、他社機とも簡単接続でき、非常にコンパクトで
目立たないですが、旧規(11ac)のため、最新スマホでの速度は控えめです。


(※1)EasyMesh(イージーメッシュ)
異なるメーカーのWi-Fi機器同士でも「メッシュWi-Fi」を構築できるようにするための
世界共通規格です。

メッシュWi-Fiが特におすすめの環境

  • スマートホーム化している
    Wi-Fi接続の電球やスピーカーなど、接続デバイス数が多いです。
  • テレワークやオンライン会議が多い
    移動しても、あるいは家族が別室でネットを使っていても安定させたいのです。
  • 広さがある
    3LDK以上のマンションや、2階建て以上の一戸建てが対象になります。

FAQ Wi-Fi中継器|こんなことも聞きたい

Wi-Fi中継器を使っても速度が遅いのはなぜ?

中継器は、親機の電波をそのままリレーしているだけで、速度を増幅する機能はありません。
親機からの電波が弱い場所に設置してしまうと、「遅くて不安定な電波」をそのまま広げて
しまい、逆に通信速度が落ちてしまいます。

中継器の最適な設置場所はどこ?

親機と目的の部屋の中間地点、かつ親機の電波が安定して2〜3本立つ場所が理想です。
また、床ではなく棚の上など高さ1m以上の場所に設置すると、電波が通りやすくなり
通信が安定します。

Wi-Fi中継器を使うと逆に遅くなるって本当?

はい、本当です。中継器は「受信」と「送信」を1つのアンテナで交互に行うため、
通信速度は理論上50%ほど低下します。
中継器の設置場所が悪いと、アンテナ表示が最大でも通信速度は改善しません。

中継器ではなくメッシュWi-Fiにしたほうがいい?

中継器では家全体をカバーできない場合、メッシュWi-Fiがおすすめです。
複数のルーターが連携し、自動で最適な電波経路を選んでくれるため、移動中でも安定した
通信が保てます。

速度を落とさずに中継器を使う方法は?

中継器を有線LANで親機に接続し、「アクセスポイント(AP)モード」で使えば、速度低下を防げます。有線接続なので電波が安定し、親機と同等の速度でWi-Fiを利用できます。

まとめ|Wi-Fi環境を改善するための最短ルート

まとめ



Wi-Fi中継器の効果を実感できないなら、まずは「置き場所」を疑い、それでも改善しなければ
「仕組み(メッシュWi-Fi)」を見直しましょう。

闇雲に設定をいじるよりも、物理的な配置と通信方式のミスマッチを解消するのが、最も確実に速度を
回復させる方法です。

まずは「中間地点」への移動から

  • 中継器のトラブルの8割は、親機から離れすぎた場所に設置しているのが原因だからです。
  • スマホの電波が1〜2本になる場所に置くのではなく、安定して3本立つ「親機よりに設置」
    してください。
  • 床置きを避け、高さ1m以上の場所に置くだけで速度が劇的に改善するケースがほとんど
    なんです。

限界を感じたら通信方式|アップデート

  • 住宅の構造(鉄筋コンクリート造など)や接続台数によっては、単一の中継器では物理的な
    限界があるためです。
  • 置き場所を変えても「部屋をまたぐと途切れる」「夜間に極端に遅くなる」といった症状が
    続くなら、中継器ではなく、家中を網羅する「メッシュWi-Fi」への切り替えが唯一の
    解決策になります。

今すぐチェック!改善へのステップ

  1. 中継器を少し親機「高い場所」へ移動します。
  2. ファームウェアが最新か確認し、状況に応じて2.4GHz/5GHzを使い分けましょう。
  3. それでも改善しない場合は、家全体のネットワークをメッシュ化するべきです。

Wi-Fiの不満は、適切な対策で必ず解消できます。まずはコストゼロでできる「置き場所の移動」から
試してみてください。


参考
総務省電波利用


総務省九州総合通信局

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